弁護士田中宏幸のコラム

2013年10月30日 水曜日

相続財産の評価

Q 相続財産の評価に注意することがあれば教えてください。

A 相続に際して、財産を評価するときには、時価を原則とします。
  具体的には相続税法に定められた評価方法によって各財産を評価しなければなりません。
  よく土地の価額のときに路線価という言葉が出てきますが、これも相続税法に定められた土地の1㎡当たりの価額をいいます。
  毎年、夏にその年度の価額が発表されますので、一度、ご自分の所有土地がいくらしているか調べられればよいでしょう。
  路線価表は、各税務署に行けば閲覧できます。
  また、国税庁のホームページでも見られるようになっています。

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2013年10月21日 月曜日

相続税・基礎控除

Q 父が死亡しましたが、相続税がかかるかどうかよくわかりません。
  おおよその目安があれば教えて下さい。

A 次のようなステップを踏んで相続税がかかるかどうか検討して下さい。
 ① 遺産のなかには仏壇・お墓など相続税のかからない財産とそれ以外の財産(課税財産)があります。
 ② 課税財産から債務(借入金・税金等)、葬式費用を控除します。
 ③ それらの金額が基礎控除額を上まわれば相続税が生じます。
 ④ 基礎控除とは現在[5,000万円+1,000万円×法定相続人の数]となっています。
   したがって残された方が妻、子供2人であれば8,000万円(5,000万円+1,000万円×3人)が基礎控除ですから、②の金額が8,000万円を超えていれば相続税が生じます。
   また、配偶者が、相続した財産については、相続税法上の軽減措置があります。
   なお、平成27年1月1日以降の相続開始(死亡)については、基礎控除が上記④の6割に引き下げられる改正案が今国会で成立したときは、相続税の負担のケースが増える見込みです。

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2013年10月17日 木曜日

相続放棄

Q 父の死後わかったのですが、父にはわずかばかりの預金の他にサラ金などからの借金が多額にありました。
  残された遺族は父の借金を支払わなければならないのでしょうか。

A 相続が開始したときには、プラスの財産だけを相続して、マイナスの財産である債務を相続しないというわけにはいきません。
  原則として、プラスの財産もマイナスの財産もすべて相続することになります。
  ご質問のように、借金の方が多い場合は、相続人は自分の責任のない債務を負うことになり不当な結果になります。
  このような場合は、相続を放棄することができます。
  相続の放棄は原則としてお父さんの死去したことを知ったときから3ヶ月以内に家庭裁判所に申述する方法で行います。
  相続の放棄をすると、お父さんの相続に関しては、初めから相続人でなかったものとして扱われますので、お父さんのプラスの財産だけでなくマイナスの財産である借金も相続しなくなります。
  なお、プラスの財産とマイナスの財産とを差し引きしてどちらが多いか不明のときは、限定承認という制度があります。
  これはプラスの財産の範囲内で債務を負うという制度です。
  しかし、手続が複雑ですので、この制度が利用されているのはわずかです。

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2013年10月15日 火曜日

離島での法律相談会

年2回、離島での講演及び法律相談会をボランティアで行ってきましたが、今回で13回目になります。
10月17日から20日まで、弁護士仲間を中心に4日間で3か所の会場(網地島、出島、南相馬市)で行います。
島民の方は弁護士との接点がほとんどなく、法律相談を受けるにも、船や飛行機で「本土」に渡らなければなりません。
ほぼ一日がかりとなり、その交通費もかなりかかってしまいます。
そういったご要望にお応えさせていただくことを精神として、この無料講演・法律相談会を始めて、7年目になります。
これまでのご相談内容は実に千差万別で、「本土」と何ら変わることはありませんでした。やや不動産に関することが多いかなと思います。アフターフォローも電話や手紙でさせていただくこともありました。
いずれの島でも、とても歓迎していただき、役場の職員の方、島民の方の心温まる人情に触れる都度、毎回うれしい気分になっています。
今回も楽しみにしています。

弁護士 田中宏幸

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2013年10月 7日 月曜日

祭祀承継者


Q:(祭祀承継)
 墓を守ってきた父が死去したのですが、今後誰が墓を守っていくのでしょうか。系譜や位牌についてもどうなるのでしょうか。

A:これらは法律上「祭祀財産」といいますが、これは相続財産とは異なり相続されるものではありません。祭祀承継者が祭祀財産を承継します。この祭祀承継者は誰がなるかと言いますと、
第1はお父さん(被相続人)が生前あるいは遺言で指定した人、
第2はその指定がないときはその地方の慣習に従います。例えば、その地方では長男が祭祀承継者になるという慣習があれば、それに従うことになります。
第3は指定もなく慣習も明らかでないときは、相続人間で話し合うのですが、話し合いができないときは、家庭裁判所の調停で相続人が話し合うか、あるいは審判で決めてもらうことになります。


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田中宏幸法律事務所
弁護士 田中宏幸

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